捕鯨禁止
1月27日付の毎日新聞の報道によれば、国際捕鯨委員会の事務局が捕鯨禁止問題について妥協案を検討しているそうです。それは調査捕鯨の縮小を条件に、沿岸捕鯨を認めることを骨子とするもののようです。
そもそも欧米の主張する捕鯨禁止に然るべき根拠があるかなどを含め、これまで様々のいきがかりはあるとしても、大筋この案で断固解決を図るべきであると愚考します。
調査捕鯨の名の下に、数百頭の鯨を捕まえ、統計的に意味のあるデータが得られるべくもない捕食調査を行って、鯨肉は国内で販売するというやり方は、捕鯨禁止を叫ぶ身勝手に対する対抗手段ではあっても、思慮深い対策とはいえません。
鯨の肉を食べるのは我が国の伝統文化という主張がありますが、昔から鯨が近くへ回遊してきた特定の地域に限られたものです。それは沿岸における捕鯨が可能になれば、解決されるものです。
船団を組んで南氷洋まで捕鯨に出かけたのは、戦後タンパク質資源に欠乏した時代のことであって、飽食の今日、鯨肉に大きな市場があるとは考えられず、捕鯨船などに大きな投資をして企業が進出するとは考えられません。
そんなことを考えれば、IWCに事務局が考えているのが報道のような妥協案だとすれば、落とし所としてはまたとない、絶好な案だと考えます。
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