宇宙開発
「まいど1号」などの小型衛星を空きスペースに積んだロケットの打ち上げが成功したのは、先月のことでした。草の根の開発が花を咲かせたとして、人々に暖かく受け止められました。
その一方で、広大な宇宙にもゴミがたまっているという懸念が囁かれておりましたが、早くも昨日現実のものとなりました。アメリカとロシアの数百キロの人工衛星が衝突して、残骸がまきちらされたと伝えられました。
30年ほど前に、人工衛星の開発が始まった頃、NECの開発現場を見学したことがあります。三菱電機、NECなどの大企業に限られていた人工衛星の開発が、町工場や大学の手でできるようになったのは、大きな進歩だと思います。
しかしながら、宇宙開発には、猫も杓子もと取り組むには、大きな問題があるように思えます。何事にも光と影があるといえばそれまでですが、無視しえない本質的な問題があると思います。
当初は宇宙で新材料が開発できるという期待もありましたが、結局は情報の伝達に限られたことしか成功していません。平和利用の裏には軍事利用があり、両者を切り離すことは、きわめて困難です。打ち上げには膨大なエネルギーが必要ですが、地球環境への負荷はどれくらいのものか、素人には見当もつきません。
明るいニュースに餓えたマスコミは、光の一面しか伝えませんが、影についても冷静に報道してくれることを期待しています。
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