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2009年2月18日 (水)

経営者発想

辞任劇に隠れて目立ちませんでしたが、昨日総務大臣が「カンポの宿」について、注目すべき発言をしました。「場合によっては、郵政会社(簡保会社)が引き続き運営してもいい」、というのです。あれほど威丈高に郵政会社を恫喝する総務大臣の落とし所がよく分かりませんでしたが、それを聞いて腑に落ちました。

「官か民か」という以前に、カンポの宿を簡保会社から切り離すというのは、小泉改革の目的でしょう。保険会社がホテル業、レジャー業で成功するとは思えません。郵政公社がカンポの宿を建てまくったのは、お金の使い道が思いつかなかったとき、レジャー・ブームが盛り上がったということに過ぎません。

得手でもない分野で、事業が成功する見込みがなければ、撤退して本業に専念することは、経営の常識です。大きな資金を投下したのに残念だ、というのは感情としては理解できますが、将来を見据えて事業展開をはかるべき経営者としては、冷静に割り切るべき問題です。

現在の政権はよく、「経営者の経験があるから」とか、「経営者の発想でいえば」とか仰いますが、その発想には首を傾げざるを得ません。郵政民営化の見直しと言われますが、過去の議論でしかなく、将来の事業展開についての考え方は、全く浮かんできません。

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