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2009年3月 4日 (水)

コピペ

最近学生の間で「コピペ」でレポートを書くことが流行しているようです。インターネットなどで資料を調べ、その中の記述を適当に「コピーペースト」して、自分のレポートのような顔をして提出するのだそうです。コピーペーストした論文でないかをパソコンでチェックするソフトもあるそうですから、驚きです。

著作権の問題など、それ自体にも多くの問題を含んでいると思いますが、何よりもコピペをする本人のために悲しみます。コピペで知識が身につくと考えていることは、まさかないでしょうが、安易な行為で自分のものになるはずがありません。何よりも恐れるのは、折角学ぶチャンスを与えられながら、自分の頭で考える習慣を放棄することです。

因果関係には疑問はありますが、最近のジャーナリズムをみていると、コピペの影響と思わざるを得ない事柄が多々見受けられます。「外交に強い麻生」というような形容詞が氾濫するのも、その一例です。

その根拠がよく分からないままに、誰かが言っているから、深い考えもなく使うというなら、ジャーナリストとしては、自殺行為以外のなにものでもありません。情報の氾濫する現代にあって、自分の頭で考えて取捨選択をすることは、大切な心がけですが、とりわけジャーナリストには欠くべからざる資質です。

何も麻生首相が外交は不得意だと言いたいわけではありません。得意か不得意は、取り立てて言うほど、これまで実績があるわけではありません。まさか、「内政は見るに堪えないから、外交くらいうまくやるはずだ」というような、根拠に乏しい願望の表現ではないでしょね。あまり繰り返されると、そんな下種の勘繰りもしたくなります。

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