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2010年5月 2日 (日)

科学政策

事業仕分けの目玉の1つに科学政策が取り上げられました。それを論じた429日の日経新聞の社説には、「司令塔なき科学政策」という見出しがついていました。

見出しには科学政策という言葉が使われ、文中には科学技術政策と書かれていますので、筆者には科学と技術を分けて考える配慮はなさそうです。

しかし、政府がこの分野の政策を考えるにあたっては、科学と技術を一旦分けて考えるのは重要なことかと思います。

目的の明確な技術開発には司令塔が必要ですが、未知の分野に挑み、新しい発見を目指す科学には、必ずしも司令塔は必要ありません。せいぜいこれからの社会に重要な分野を明らかにし、それに基づいて研究者が研究を進めるよう誘導すればいいのです。

司令塔が必要という発想は、技術開発に重点を置くもので、科学を志向するものではないと言えます。

事業仕分けの席上でも、脳科学の研究が複数の組織で重複しているのではないかというような意見も出たようです。脳科学のような基礎科学の分野では、研究者の発想が凡てであり、重複をおそれては研究ができないと思うべきです。

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