憂国の情
皿木喜久さんの『大正時代を訪ねてみたら』という本に面白いことが書かれていました。
“政党政治家の尾崎行雄は山縣有朋が亡くなったとき、「真に国事を憂うる至誠をもって国家を思う点では稀有な人だろう」と評価しながら、「ただ憂国の真情が常に時勢に逆行していた。いま少し生かしておいて、時勢というものを覚らせて死なせたかった」と言っていた。”ということです。
それから80年ほど経っても、同じようなことは起こっているように思えます。
少し前に、新党の立ち上げに関与した某政治家はマスコミに向かって、「爺さんの集まりというが、君たち40代、50代の人がどれだけ真剣に国を憂いているのか。我々はこの国の将来を憂うるから、立ちあがったのだ」と叫んでいるのを目の当たりにしました
時勢を見極め、問題点を正しく認識しない「憂国の情」は、害あって益なしと言わざるを得ません。
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