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2011年11月28日 (月)

蛋白質

26日のNHKの「ニュース深読み」を見ていたら、最近帰還した古川さんの宇宙実験について比較的詳しく解説していました。古川さんの活躍には敬意を表しますが、その蛋白質の構造解析に関する報道はあまりに程度が低く、悲憤慷慨しています。

 無重力のところでは、結晶成長が外力を受けずに、整った結晶が得られるという期待は、宇宙空間での科学実験の構想が膨らんだ30年前から真っ先に上がっていたテーマです。今それを取り上げるなら、地上では1ミリの結晶しか得られないが、3ミリの結晶が得られるようになったとか、具体的な成果を報道するべきです。

 蛋白質のきれいな結晶が、ガンの新薬につながるような言い方も、羊頭狗肉の感もあり、適切とは言えません。蛋白質の構造がはっきりすれば、それに働きかける化学物質の手掛かりが得られ、新薬の期待が増すということで、それまでには何段階もステップが必要です。NHKには科学部はないとでも言うのでしょうか。

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