事故調査
福島原発の事故に関する畑村委員会の中間報告が公表されました。幅広い項目が網羅されており、その分インパクトに欠ける感はありますが、全電源喪失という事態に備えがなかった東京電力は、原子力発電事業に携わるのは不適切であったという指摘は、厳しいものがあります。
報道の中で気になることの1つは、SPEEDIに関する批判です。SPEEDIのデータが避難に生かされなかったことは、犯罪的怠慢だということに異論はありませんが、データの「公開」をすべきかどうかは理性的に考えるべきです。僕もネットで見ましたが、そのときどきの条件を十分理解せずに、結果だけ見て人々が行動するのはむしろ危険だと思います。県市町村などに公開して、避難誘導に生かすべきだったでしょうが、それにしても担当者にデータの意味するところを十分に理解する知識が欠かせません。そのためのトレーニングはできていなかったのではないでしょうか。
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