アジアインフラ開発銀行

中国が提唱するAIIB（アジアインフラ開発銀行）に、英、仏、独、伊などヨーロッパの主要国が参加する意向を示し、慎重な米、日との溝が深まっているようです。ヨーロッパのようにアジアと距離のある各国は、大きな需要のある中国の誘いには抵抗しがたい魅力があるのでしょう。昔の人が言った「衆寡敵せず」とは、うまいこと言ったものだと思います。

あまり取り上げられませんが、問題の焦点は、アジア開発銀行など既存の組織にアジアの諸国がどのような不満をもっているかではないでしょうか。長年アジア開発銀行の総裁を送り込んできた日本は考えたくないことかもしれませんが、これまで満たされない不満があり、新しい組織をアジアの諸国が求めているなら、わが国も参加することを検討すべきでしょう。