鉄道の安全
今日は、10年前にJR西日本の尼崎で脱線事故が起こった日です。この事故については、直後は運転士のブレーキの遅れ、日勤教育などが議論されましたが、時間が経つにつれ、最近では急カーヴに対策を講じなかった経営者の責任が取り上げられています。事故現場のところでは、それまでのほぼ直線の線路から急カーヴの線路につけかえられたものだったそうです。ATCを付けなかったのは、社内で下から提案がなかったからという経営者の弁解は刑事裁判では通るとしても、安全を旨とする鉄道事業の経営者としての基本的な資格を欠くものとしか思えません。
線路が付け替えられたのは、JR東西線との直通運転を可能にし、乗客の利便性を高めるのが目的だったようです。利便性を高めるのは当然としても、その一方で安全性をどう確保するか、トップが部下に検討させるべきでした。最近「駅ナカ」と称して、駅のコンコースを削る動きが、東京駅、新大阪駅など、至るところで見られます。地震などの事故の時、どうやって安全を確保するのか、十分な対策はあるのか不安です。
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コメント
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改札口から中のプラットフォームや跨線橋など運行保安施設は建築基準法の対象外になっています。駅員事務室や店舗は同用途ではないので、対象ですが、まさにご指摘の、改札口内にもあるので、個々に法の解釈や判断が必要になり、確かにグレーゾーン的なところがあるようです。(駅舎の設計に関わったことはないので実態は知りませんが。)消防法は改札口内外に関係なく全てに適用されており、最近の駅ナカ整備のトレンドに、このグレー面を問題視し、基準法と矛盾する場合の消防法運用について指針・通達などが作られています。
投稿: 聡 | 2015年4月25日 (土) 21時10分