水素社会
最近「これからは水素社会」というようなことがよく言われます。エネルギーを取り出すときに、水しか発生せず、クリーンで大きなエネルギーが得られることは大きなメリットであり、期待が大きいことに異論はありませんが、今や化石と化した化学屋としては一つ気になることがあります。
それは、水素は一番小さな気体分子で、貯蔵するには適していない物質だということです。技術は大きく進歩していることでしょうが、常温では高圧のガスで、金属の中にも浸透し、金属の強度を低下させ、漏れて空気と混じれば爆発するという本質的な性質は変えられません。
エネルギーを得るためには、多少のリスクは覚悟する必要はありますが、街中に水素ステーションを作るとすれば、ガソリンスタンドとは比較にならない細心の注意が必要です。
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へえー、そうなんですね。東京オリンピック時には、水素社会のモデルタウンと作るとか掛け声ありますが。リニアが600kmを超えた日本の技術屋魂に期待します。
投稿: 聡 | 2015年4月24日 (金) 21時06分