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2015年7月21日 (火)

言わずもがな

新国立劇場の白紙還元は正しい決断だったと思いますが、その後に漏れてくる失言は耳を疑うものでした。大会組織委員長と首相が揃って「あのプランは嫌いだった」というのは、いかに個人的感想としても、今さら何を言っているのかと憤りを禁じ得ません。「牡蠣殻を思わせるデザイン」というに至っては、審美眼を疑われるならまだしも、もし海外に知られることになれば、顰蹙を買うのは必至でしょう。デザイナーの気分を害して、いずれ払わなければならない慰謝料を吊り上げようというのでしょうか。

「国際公約だから設計変更はできない」という意見もありましたが、それ以前に、国際的に日本の品位を疑わしめるような発言を政治家はやめるべきでしょう。国民も厳しく糾弾すべきです。

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コメント

安倍首相にもそのような発言があったとは知りませんでした。武田邦彦が言ってましたが、ザハのデザインはそもそも与条件度外視の芸術作品だから、けちなこと言わずに建てればよかったのに、世界から技術力と経済力が注目される機会を逃したとか。そういう考えも一理ありますが、それならその前にデザインがよくないと。溺れる亀だとか自転車競技のヘルメットとか巨大なルンバとか言われてましたから、牡蠣はダメ押しでしょう。日本人の感性に合ってなかったということでしょう。違約金とか言われてますが、予算に考慮したデザインを提案できないエンジニアの義務不履行で逆に訴えてもよいぐらいと思います。日本の技術力をアピールするなら、アーチではなく、コンピュータ制御を駆使した新しい次元の多目的利用のシステムだとか、超環境配慮型競技場とか、椅子の座り心地など細部まで配慮の行き届いたデザインとかではないか。そういうのを提案してこそ、真摯にクライアントのことを考えた真のデサイナーでしょう。

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