バイかマルチか
マイアミにおける日米首脳会談の焦点の1つは貿易摩擦問題でした。アメリカの対日貿易赤字をめぐって、二国間協定(バイ)を望ましいとするトランプ大統領に対して、日本はTPPのような多国間協定(マルチ)が望ましいと主張したようです。首相も最善の努力をされたのでしょうが、さらに踏み込んで、国際的な貿易問題に関しては原理的にマルチの協定の方がずっと優れていることに理解を求めるべきだったのではないでしょうか。
自国第一主義の大統領には簡単に分かってもらえないかもしれませんが、今日のようなグローバル化した経済の世界にとっては、多国間の均衡を求めることが本筋であり、親疎の感情の入る余地の少ないマルチの関係が好ましいものであることは論を待たないでしょう。自国にとって得か損かということもさることながら、世界経済にとってどちらが好ましいかという議論も避けて通るべきでないと信じます。
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