サプリメント
小林製薬の健康機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」に腎機能障害の疑いが発生し、大きな問題となっています。健康に良いと信じて利用していた人にとっては、二重に裏切られたような気持ちになるのは無理もないことで、同情を禁じ得ません。3月末現在で関連死が疑われる方が5名に達し疑惑は深まっていますが、「紅麹」そのものは古くから使われているものですので、因果関係が確認されたわけではありません。
今原因物質として亜挙げられているのは、「ペブルル酸」という抗生物質のようです。疑わしいロット番号の製品の液体クロマトグラフィー分析で未知のピークとしてこれが見つかったようです、公表された「ペブルル酸」は、不飽和のオキシカルボン酸がラクトン環を形成した7員環の天然化合物のようです。恥ずかしながら合成化学を専攻しましたが、とても簡単に合成できるとは思えず、天然物の偉大さを改めて感じさせられます。青カビが作る抗生物質と聞くとペニシリンを思い出しますが、これはマラリア原虫を殺す働きのある物質のようです。
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